誰しもが転職を決意すると、いきなり求人を探したり履歴書を作成したり「転職活動」を始めようとします。
しかし、実は本格的な活動を行う前にやっておくべき「下準備」があるのです。
いきなり転活を開始しても、結局のところ自分が何をしたいのかわからないまま、適当な求人を選んではまた悩むということを繰り返し兼ねません。
ここでは、転職活動を本格化する前に絶対にやるべき2つのことを紹介します。
社会人としての「自分の強み」を明確にする
転職で失敗しないためには、転職のための「資格を取得する」とか、転職しやすい時期を狙って転職活動するなどではなく、自分の強みを明確にするという準備が大切です。
なぜそれが転職で失敗しないための方法になるかというと、「強み」を明確にすることで、自分が培った経験や能力を活かすことができる企業を見つけて、転職することができるようになるからです。
転職では「仕事への満足度」も重要なファクター
転職で失敗したと感じる原因として多いのは、仕事内容に満足できないという点です。
転職したことで給料は上がったかもしれません。しかし、人はお金をもらうだけではその仕事に満足できない生き物なのです。
転職した後は、最初のうちは満足感も得られるでしょう。給料が高いところに転職するということは、そもそも前職での給料にあまり満足できていなかったでしょうから当然です。
しかし、そういった状況にも次第に慣れてきてしまうのが人間なのです。「給与」などの物理的な満足感に慣れてきてしまったら、次に求めるのは仕事内容など「精神的な充足」を求めます。
でも、自分の経験や知識といった「強み」を活かせるところでないと、仕事での結果もなかなか出ないでしょうし、満足感を得られる「レベルの高い仕事」を任されるのにも時間が掛かります。
そのため、いずれ不満が溜まっていってしまうのです。そうならないためには、転職前にしっかりと自分の強みを明確にして、かつそれを活かせる企業を探す必要があるのです。
強みが明確になれば転職自体もしやすくなる
強みが明確になれば、転職自体もしやすくなっていきます。
それは当然でしょう。志望企業側の人事が求めるものと、こちらがアピールできるものが一致し、マッチングは最高なわけですので。人間性の問題で会社のカラーに合わないと思われでもしない限り、スムーズに採用を勝ち取ることができます。
スムーズに転職が決まるということも、転職で失敗しないために大切なことの一つです。スムーズに転職が決まらないでズルズルしていると、まず間違いなく次第に焦りが芽生えだします。
そうして焦りが芽生えたら、その先にあるのは「どこでもいいから早く転職を決めたい><」という感情です。どこでもいいから決めようと転職活動を急いでしまうと、条件が良くてあなたの求めるものを満足できる企業には決まりません。結果、転職は失敗してしまうのです。
勤めている会社の良いところを必ず見つめ直す
転職で失敗しないためには、今の企業の良いところを必ず見つめるということも大切。
このことは、転職エージェントを利用して、コンサルタントに転職について相談している際に、おそらく最初のほうに確認されます。
転職エージェントは転職支援のプロです。あなたが辞めるという決断に至った経緯を確認するのはもちろん、あなたが少しでも満足のいく転職をできるように、本格的な活動を始める前にいろいろと確認をしてくれるのです。
前の方が良かったと思わないために必要
「前職の良い点」をしっかりと見つめなおすことは、転職した後に、前の方が良かったと思わないために必要になります。あまり今の仕事の良いところをみつめないで転職をすると、転職をしたあとで初めて、その転職先の企業と前の会社を比べることになります。
そうしてその時点で初めて比べてみると、実はその前にいた企業にも良いところがたくさんあることに気が付くことが多いのです。しかし、転職してから前の企業の良いところに気がついたとしても、それはもう時すでに遅し。一度転職で出て行ってしまうと、まず間違いなく前の企業に戻ることはできないでしょう。
戻れなくても後悔しないですむように、転職前に今いる会社の良いところをしっかりと見つめなおす必要があるのです。そして、その企業の良い点を超えるくらいに良いところがある企業を、じっくりと探していくようにしてください。そうすれば転職で失敗する可能性はがくんと減るはずです。
まとめ
転職活動はとにかく「自分と今の会社を見つめ直す」ことが重要です。これを疎かにすると、説明してきたように「自分に合わない仕事」に転職してしまったり、転職先に勤め始めてから後悔することになり兼ねません。
自分の経験や能力の掘り下げは当然やるべきです。同時に、今の会社の悪いところを探して辞める気持ちを増幅させるだけでなく、「いいところ」にも目を向けるようにしましょう。